野球に明け暮れていた中学の夏、勉強はそこそこやってましたが頭の中もほとんど野球漬けの毎日でした。
当時の野球部って強かったこともあって女子からも結構人気、練習帰りに待ち伏せするファンの娘もたくさんいました。
夏休み前の授業の最中、机の中に何か入ってるのに気付きました。
見ると可愛い紙包み、どうやらプレゼントのようです。
当時はそんなにモテたわけでもなかったので、それに気付いた時にどうしていいかパニックになってしまったんですね。
人に気付かれないようにこっそり取り出し、授業が終わってすぐ鞄に隠してゴミ焼き場に持って行きました。
開けるとタオルと誕生日のメッセージカード、名前は書いてなくてわかりませんでした。
今なら女の子からのプレゼントなんて単純に喜んで貰うのですが、当時はなぜか照れくさくて照れくさくて思わず捨ててしまいました。
ただ慣れてなかっただけなのですが受け入れられずに拒絶してしまったんですね。
その後教室に戻るとあるクラスの女の子が「プレゼント入ってなかった?」と聞いてきました。
捨てたと答えると「もったいないじゃん!せっかく先輩から預かったのに」
どうやら聞いてみると一年先輩の娘がくれたらしいのです。
実はその先輩というのは僕が密かに憧れてた陸上部の人、大人っぽく見えて野球の練習中も横目でチラチラ見てた人でした。
結局それが彼女に伝わって何も進まないまま夏は終わったんですが、3年の夏の地区大会にその人がネット裏に応援に来ていました。
でも高校に進んだ彼女、同じ高校の同級の彼氏と一緒でした。
しかもそれは野球部の先輩、お互い声を掛けることはありませんでした。
もともときれいだった彼女、高校でさらにきれいになってました。
あの時もう少し冷静に考えれば僕は付き合えたのかもと悔やみました。
だけど思春期ってそんなもんですよね。
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